田代橋~河童橋
大正池と河童橋を結ぶ「上高地自然研究路」には、上高地の観光スポットが集まっています。そのなかでも田代橋から河童橋の間は、特に道が整備されて歩きやすいし、休憩スポットも充実していて、のんびり散策を楽しむには絶好のコース。
上高地バスターミナルからの「上高地最短散策ルート」でもある田代橋~河童橋間をご案内。
大正池のほうから歩いて来た場合、田代橋のところから川の両岸にコースが分かれます。道路を渡ってまっすぐ行くと梓川左岸(南側)の道で、川沿いの穂高連峰の眺めやカラマツ林の雰囲気がいいルート。橋を渡って右に曲がると右岸(北側)の道で、霞沢岳や六百山の眺め、湿原の風景、ウェストン碑を見られるルート。
河童橋のほうから大正池まで往復するなら、行き帰りで別ルートをとるといいでしょう。片道しか歩かないなら迷うところですが、右岸ルートのほうが人気があるようです。
穂高連峰を眺めながら歩く左岸の道
田代橋たもとの北側は、あずまややベンチ、トイレが集まった便利なエリア。この一帯は「中ノ瀬園地」と呼ばれていて、平らなところに広葉樹のミズナラやハルニレ、針葉樹のカラマツの林が広がっています。川沿いの道はベンチもたくさんあって、梓川の流れと対岸の景色を眺めながら歩けます。そのほか、林の中をぬけるウッドチップが敷き詰められた道もあって、歩く人も少ない穴場的な道です。
川の流れが北向きに変わるカーブのあたりは、穂高連峰のビューポイント。ここからバスターミナルまで、川とつかず離れず、反対側には気持ちいいカラマツ林を見ながら歩きます。どんどん近くなる穂高連峰を眺めながら歩くと、やがて右手にバスターミナルが見えてきます。さらにもう少し歩くと、いつもにぎやかな河童橋に到着。
変化に富んだ右岸の道
田代橋・穂高橋を渡ったら、すぐ右の道へ。川沿いの林を歩くと、すぐに上高地温泉ホテルの前に出ます。ここは時間によって日帰り入浴できるほか、小さい足湯もあります。上高地温泉ホテルの前からは、霞沢岳の岩稜がよく見えて、一番のビューポイント、という感じです。
となりの上高地ルミエスタホテルを過ぎると、岩壁にウェストンのレリーフが埋めこまれた「ウェストン碑」。トイレのほか、「ウェストン園地」という広場もあって、休憩にいいところ。林の上に六百山がよく見えます。川側の道がメインルートですが、ウェストン園地をぬけたところにも道があって、小さな湿原を通る木道を歩けます。
木道の道が合流した先も、林の中と川沿いとで道が分かれます。この先は、ところどころで道が2本に分かれています。川沿いはヤナギなどの明るい林、林側の道は、林間の湿原を眺めながら歩く感じ。
やがて左側に建物が見えてくると、河童橋までもうすぐ。河童橋エリアの「ホテル街」です。河童橋側の2軒は、カフェや売店をやっていてにぎやか。