大正池~田代橋
大正池から河童橋へと続く「上高地自然研究路」は、上高地の見どころのほとんどを結んだ、上高地観光のメインコース。山の絶景あり、神秘的な池あり、季節の花ありの充実したコースです。アップダウンも少なく、休憩スポットもいくつもあって、子供からお年寄りまで楽しめます。
まずは、コースの前半部、大正池~田代橋をご案内。
大正池の眺めを楽しんでスタート
大正池バス停を降りると、大正池ホテルがあって、ここがコースの出発点。ホテルの裏手に回ると、大正池の眺めが広がります。まずは、正面の焼岳や右手の穂高連峰、枯木立の幻想的な風景などを楽しみましょう。
大正池の眺めを楽しんだら、河童橋へ向けて出発。最初は大正池の湖畔を歩きます。湖畔を離れると、小川と並行する木の橋を歩いていきます。水が澄んでいて、水草がよく見えます。やがて、もう一度大正池の湖畔へ。スタート地点とは少し違った風景を眺められます。
土砂に埋もれた看板の横を過ぎると、しばらくは見通しのきかない、ミズナラやハルニレの林の中を歩きます。途中、湿原のようになっていて木がまばらになるところがあって、焼岳が少し見えたりします。
田代湿原と田代池で一息
そのうち、突然正面が開けて、田代湿原の丁字路に着きます。ここでしか見られない、湿原越しの穂高連峰が見どころ。丁字路を右に行けばひっそりとした田代池で、木々の上に霞沢岳が見られます。湿原や池の眺めを楽しんで、一息ついたら、丁字路を左方向に歩きはじめます。
おもむきの違う2つのルート
少し歩くと、道が2つに分かれます。まっすぐ行くと梓川コース、右に曲がると林間コース。どちらでも時間はほとんど変わりません。梓川コースのほうが歩く人は多めです。
梓川コースを行くと、しばらくはうっそうとした針葉樹の森。小川を渡ったり、小さな湿地を過ぎたりしながら進んでいきます。やがて梓川に近づくと、明るい林の道になります。ところどころ河原に出られるところがあって、きれいな梓川の流れや穂高連峰・焼岳を眺められます。
林間コースは、ずっと針葉樹林を歩いていきます。眺めのいいところはありませんが、「手つかずの自然」という感じが梓川コースより強くて、静かでおもむき深いネイチャーウォークを楽しめます。林床に咲く花を探すのも楽しみ。
両コースが合流すると、田代橋までもうすぐ。田代橋・穂高橋からは、北に穂高連峰、南に焼岳が眺められます。トイレやあずまやもあって、休憩にいいスポットです。