ツバメオモト

ツバメオモトは、ユリ科ツバメオモト属の多年草。高さ30～60cm。北海道～本州奈良県・鳥取東部の、山地～亜高山の薄暗い針葉樹林内などに分布。6月ごろ、葉の中心から伸びた花茎の先端に、1～1.5cmくらいのまっ白な花がいくつもまとまって咲く。

ツバメオモトは、初夏の林の下などで、ジミながら独特の存在感をかもし出している花。上高地では、河童橋～明神や明神～徳沢の歩道沿いなど、どちらかというと奥のほうでよく見かけます。このあたりはニリンソウの見どころとして有名ですが、時期としては、ニリンソウとバトンタッチするような感じで見ごろを迎えます。

このツバメオモト、咲いているところは薄暗い林の中だし、花の色は白だし、そんなに目をひく要素はないんですが、でもなんとなく存在感を感じる花ですね。まず、ぶ厚くて大ぶりな葉っぱが地面から放射状に生えているのが、なんとなく独特で異様な感じ。そこから茎がスックと伸びて、純白の花が咲いているのは、凛としていてかっこいい気もします。「ニリンソウ後の楽しみ」として、探してみたい花です。