ヤチトリカブト
見ごろ | 8月~9月 |
見どころ | 清水川 梓川左岸歩道(小梨平~明神) など |
ヤチトリカブトは、キンポウゲ科トリカブト属の多年草。高さ70~150cm。中部地方の高山~亜高山のやや湿った草地・川岸などに分布して、8~9月ごろ、3cmくらいの青紫の花が5個~10個くらい咲く。全体に猛毒がある。「ヤチ」とは湿地の意味で、湿地に咲くトリカブトという意味になるが、他のトリカブトと区別するのは難しい。
夏も終わりのころになると、どこの高原でもトリカブトの青紫の花をよく見かけます。いろいろな種類がありますが、上高地の場合は、このヤチトリカブトという種類が咲いています。ヤチトリカブトは、上高地で初めて発見された種類とのこと。河童橋近くの清水川沿いや、そこから明神までの梓川左岸歩道でよく見かけます。ふつうの斜面や林間で見かけるトリカブトもありますが、「ヤチ」という名のとおり、少し湿った感じのところに生えているようです。
トリカブトというと、猛毒がある植物として有名ですね。トリカブトの毒を使った事件もありました。たしかに草全体に猛毒がありますが、ちょっとさわったりするくらいなら平気なようです。見た目も、なんとなくおどろおどろしい感じもしますが、なかなか鮮やかな色をしていますし、夏の終わりの花らしい落ち着いた色合い。この時期の代表選手です。