ハシリドコロ
見ごろ | 5月~6月 |
見どころ | 自然研究路(大正池~田代橋) 河童橋~明神 奥上高地自然探勝路(明神~徳沢) など |
ハシリドコロは、ナス科ハシリドコロ属の多年草。高さ40~50cm。本州~九州の山地で、日あたりの悪い湿り気のある林内に分布。5月~6月ごろ、2cmくらいで紫紅色の釣鐘型の花が下向きに咲く。夏前には地上部が枯れてなくなり、休眠状態に入る。葉や根など、全体に猛毒を持つ。
ハシリドコロは、春に、山の沢沿いなど、日あたりが悪くて土が湿っているようなところを歩いていると、道端でよく見かける花。時期になると、ほんとにあちこちに群生しています。上高地でも、大正池~田代橋や河童橋~明神などなど、林間ならたいていどのコースでも見かける、というくらいです。日の当たらないところだし、花の色もジミだし、目立つような感じじゃないんですが、群生しているのと、独特の「怪しげ」な雰囲気とで、逆に目をひきます。
このハシリドコロ、有毒植物として有名です。かなり強力なようで、死に至ることもあるとか。名前の由来が、「食べると狂って走りまわるから」というのも、そこそこ有名なハナシです。「こんなの食べるか?」と思うかもしれませんが、よりによって新芽がフキノトウに似ているので、誤食事故がときどき起こるようです。でも、上高地の場合どっちみち採取禁止なので、問題ないはずですね。