湿原を彩る草紅葉
草紅葉(くさもみじ)というのは、湿原などの草が紅葉すること。本格的な紅葉シーズンに先立って、まず湿原の草が淡いピンクに色付きます。上高地では、田代湿原が一番の見どころ。
草紅葉は、湿原に秋を告げる風物詩。モミジのように「真っ赤」というわけにはいかないですが、淡いピンクやオレンジ色など、微妙なグラデーションになったりして、これはこれで風情ある景色です。戦場ヶ原や尾瀬など、湿原といわれるところではだいたい見られます。
上高地にも、規模は小さいもののいくつか湿原があって、草紅葉が見られます。代表的なのはやっぱり、最大の湿原・田代湿原。ここでしか見られない「湿原越しの穂高連峰」の絶景が、いつになくおしゃれに装います。いい感じに色づいた湿原と、周りを囲む色付きはじめたカラマツ、その向こうには穂高連峰の絶景・・・・・・この紅葉景色は、変化に富んだ自然景観を持っている上高地ならでは。
草紅葉の見ごろは紅葉の中では一番早くて、9月下旬ごろから。草紅葉が盛りのころは、ほかの木はまだあまり紅葉していません。他の紅葉といっしょに楽しむのは難しいですが、時期が早めなぶん、見に行っても寒い思いをすることは少ないです。